入ってはいけないIT企業とは?8つの特徴と5つの見極め方を解説!

入ってはいけないIT企業5つの見極め方ブラック企業を避けるためには?

IT企業に入りたいけど、どんな企業を選べばいいか分からず悩んでいる方もいるでしょう。

  • 入った会社がブラック企業だったらどうしよう
  • がんばって就職活動するからにはまともな会社に入りたい

本記事ではこれからIT企業への就職・転職を目指す方に向けて、入ってはいけないIT企業の特徴と見極め方を解説します。

本記事を読めば入る会社を間違えて後悔するのを防げるので、ぜひ参考にしてください。

ブラック企業に入りたくないとお考えの方は、ご自身のスキルを磨くと市場価値を高めて希望の職種や就職先に近づけますよ!

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目次

入ってはいけないIT企業を避けるべき3つの理由

腕でバツマークを作る女性

入ってはいけないIT企業で働くと、下記3つの理由でキャリアや私生活に悪影響を与えます。

それぞれ詳しく解説するので、なぜ入ってはいけないのかを理解しましょう。

給料が低い

持っているスキルが同じでも、入る会社次第で給料に大きな差が出る場合があります。

転職サイト「doda」によると、ITエンジニアの職種別の平均年収は下記の表のとおりです。

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職種仕事内容平均年収
システムインテグレータ企業からシステム開発を請け負う458万円
ハードウェア/ソフトウェア/
パッケージベンダ
自社のシステムを開発する
派遣先でシステムを開発する
451万円

参考:doda|ITエンジニアの平均年収

スキルに見合った報酬をもらうために、エンジニアの平均を大きく下回る企業は避けましょう。

スキルが身につかない

スキルが身につかないIT企業で働いてしまうと、下記の問題によってキャリアの停滞を招きます。

  • 同じような仕事しかできない
  • 給料が上がらない
  • 転職できない

エンジニアのスキルは実務で身につくものが多いため、スキルが身につく仕事ができるかどうかは非常に重要です。

「今の職場が嫌だけど転職もできない」という最悪の状況にならないためにも、スキルが身につくIT企業を選びましょう。

健康やメンタルに問題が起こる

労働環境が悪い職場で働くと健康やメンタルに問題が起き、私生活にまで大きな影響を与えてしまいます。

健康やメンタルに起こる問題
  • 睡眠不足やストレスから病気になる
  • うつ病などの精神疾患にかかる
  • 最悪の場合は過労死するリスクがある

生きていくためには仕事をしないといけませんが、体を壊してしまっては元も子もありません。

自分や家族のために、労働環境の良いIT企業を選びましょう。

入ってはいけないIT企業の5つの特徴

手を前に出して止める男性

入ってはいけないIT企業の5つの特徴と起こる問題の組み合わせを、下記の表にまとめました。

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給料が
低い
スキルが
身につかない
健康やメンタルに
問題が起こる
単純な作業ばかりさせられる
研修やスキルアップ制度が整っていない
長時間労働が常態化している
ハラスメントが横行している
女性の比率が極端に少ない

入ってはいけない企業に誤って入社しないためにも、本記事の内容をしっかりと確認してください。

単純な作業ばかりさせられる

単純な作業ばかりさせられる現場では、エンジニアとして必要なスキルが身につかず、給料も上がりません。

単純な作業の例
  • 手順に従うだけの運用保守作業
  • データの入力やチェック作業
  • 事務処理や雑務

単純な作業が多い企業には、下記の特徴があります。

  • 社員の教育に力を入れていない
  • 下請けの仕事ばかりを受注している
  • 効率化の意識が低くムダな仕事が多い

悪質なケースだと、求人票の内容と実態が大きく異なる場合もあります。

口コミサイトやSNSなどを使って、悪い噂がないかをチェックしてみてください。

研修やスキルアップ制度が整っていない

研修やスキルアップ制度がないIT企業は、社員の教育に力を入れていないか教育資金が不足している可能性があります。

  • 新人への研修やフォロー制度
  • キャリアに合わせた研修制度
  • 資格取得や自己啓発の支援制度

ただし中途採用では即戦力を求める傾向があるため、中途採用者が多い企業はあえて教育に力を入れていないケースもあります。

新人や経験の浅いエンジニアを採用する企業の場合は、教育制度が整っているかを確認しましょう。

長時間労働が常態化している

長時間労働が常態化すると健康やメンタルに問題が起こるため、残業時間が一般的な平均を大きく上回るIT企業は避けましょう。

転職サイト「doda」が調査した、IT/通信系エンジニアの平均残業時間は下記の表のとおりです。

年代残業時間
20代18.1
30代23.4
40代25.0
50代23.8
参考:doda|平均残業時間ランキング

特に平均残業時間が45時間以上の企業では下記のリスクが高まるため、入らないようにしてください。

  • 健康を害するリスクが高まる(※1)
  • 労働基準法を違反するブラック企業の可能性がある(※2)

※1 厚生労働省によると、残業時間が45時間を超えて長くなるほど「業務と脳・心臓疾患の発症との関連性が徐々に強まる」とされている。
※2 労働基準法により45時間を超える残業は年間6か月までと定められている。平均残業時間が45時間以上の場合は、これに違反する可能性が高まる。

出典:厚生労働省をもとに記載

ハラスメントが横行している

ハラスメントが発生した際に相談先がないIT企業は、ハラスメントが見過ごされる可能性が高くなります。

  • 上司や人事に相談できる
  • ハラスメント用の相談窓口がある
  • 労働組合に相談できる

ハラスメントによる精神的なストレスは非常に大きく、仕事や生活に深刻な影響を与えます。

ハラスメントを見過ごすようなIT企業に入るべきではありません。

女性の比率が極端に少ない

女性エンジニアがIT企業を選ぶ際は、女性の比率が極端に低い企業は避けたほうが良いでしょう。

女性比率が低い企業を避ける理由
  • 出産、育児などの制度が整っていない
  • 女性管理職が少なく、出世の道がせまい
  • 気軽に相談できる上司や同僚が少ない

女性が活躍しやすい企業は年々増えていますが、女性社員に対する制度や理解が追いついていない企業もまだあります。

女性エンジニアがIT企業を選ぶ際は、男女比率にも注目してみてください。

【業態別】入ってはいけないIT企業の特徴

注意マークを指差す手

ここでは下記3つの業態別に、入ってはいけないIT企業の特徴を解説します。

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業態事業内容
SIer企業からシステム開発を請け負い、自社で開発する
SES企業エンジニアを客先に派遣し、エンジニアの技術力や労働力を提供する
自社開発企業自社でオリジナルの製品・サービスを開発し、販売する

各業態ごとの、入ってはいけないIT企業の特徴と起こる問題の組み合わせは、下記表のとおりです。

スクロールできます
給料が
低い
スキルが
身につかない
健康やメンタルに
問題が起こる
【SIer】多重下請けの下層
【SES企業】管理体制が整っていない
【自社開発企業】自社製品が売れない

それぞれ詳しく解説します。

入ってはいけないSIerの特徴:多重下請けの下層

IT企業は多重下請け構造になりやすく、多重下請けの下層の仕事をする企業は、労働環境が悪化する傾向があります。

多重下請けの下層に起こる問題
  • 間に企業が入るほどマージンが抜かれ、報酬が少なくなる
  • 納期が短くなりやすい
  • 上流の仕事(要件定義、設計など)ができない

多重下請け構造は下図のように、下請けの企業がさらに下請け企業へ仕事を発注することで起こります。

IT業界の多重下請け構造

IT企業を選ぶ際は、元請けや二次請けの企業を優先しましょう。

入ってはいけないSES企業の特徴:管理体制が整っていない

SES企業のエンジニアは客先に常駐することが多く、管理体制が整っていないと下記の問題が起こる可能性があります。

  • 仕事ぶりが見えないため、正当に評価されない
  • 長時間労働やハラスメントが見過ごされる
  • 偽装請負が発生する

偽装請負とは、下図のようにSESで派遣されたエンジニアへ派遣先が直接指示を出すことです。

偽装請負のイメージ

偽装請負を見逃す企業は、労働者を守る意識が低いといえます。

SES企業に入る際は、事前のリサーチや面接時の質問で、管理体制が整っているかを確認しましょう。

入ってはいけない自社開発企業の特徴:自社製品が売れない

自社開発の企業は、自社の製品・サービスが売れないと経営が悪化するリスクがあります。

複数年に渡って継続的に売上があがっているかをチェックしましょう。

また1つの製品・サービスに対する依存度が高い企業は、売れなくなった時の影響が大きいため注意が必要です。

  • 複数の製品・サービスで売上をあげている
  • 受託開発など、自社開発以外の事業もおこなっている

リスクを分散できているかも確認してください。

入ってはいけないIT企業を見極める5つの方法

マルとバツの札

入ってはいけないIT企業を見極める方法は下記の5つです。

1つの方法だけでは見極められない可能性があるため、複数の方法を組み合わせて総合的に判断してください。

企業のHPや就職四季報をチェックする

企業のHPや就職四季報で情報を集め、入ってはいけないIT企業の特徴に該当するものがないかチェックしましょう。

  • 事業内容
  • 経営状況
  • 会社の制度
  • 離職率
  • 平均残業時間
  • 有給取得率
  • 平均年収
  • 男女比率

事前にリサーチしたうえで、調べても分からなかった部分は面接で質問してください。

企業の情報を調べることは履歴書作成や面接の対策にもつながるため、しっかりとチェックしましょう。

社員の口コミを見る

企業のHPには良いことしか書かれない可能性があるため、口コミサイトやSNSに書かれた口コミを見るのも重要です。
口コミを見れば、現場のリアルな状況を推測できます。

ただし口コミを見る際は以下の点に注意が必要です。

  • 極端な事例や誇張された内容が書かれる場合がある
  • 本当のことを言っているのか分からない
  • 口コミを捏造している可能性がある

口コミを鵜呑みにはせず、複数の情報源を確認して全体の傾向を見るようにしましょう。

インターンシップに参加する

インターンシップに参加すれば、自分の目で直接現場を確認できます。

インターンシップで確認できる内容
  • 職場の人間関係
  • 仕事の内容
  • 労働環境
  • 職場の雰囲気

また職場に問題がある企業は外部の人間に職場を見せたくないため、インターン生を受け入れている時点で優良な企業である可能性が高いといえます。

学生だけでなく社会人向けのインターンシップもあります。

興味のある企業がインターンシップを募集している場合はぜひ参加してみてください。

IT系の転職エージェントを利用する

IT系の転職エージェントを利用すると下記のメリットがあります。

  • 企業の情報を集める手間が省ける
  • エージェントが独自に持っている情報がある
  • 豊富な業界知識を活用して、自分に合った企業を提案してくれる

転職エージェントは無料で利用できます。
エージェントによって持っている情報や案件が異なるため、複数の転職エージェントを活用しましょう。

働いている人から話を聞く

実際に働いている人から直接話を聞けるとリアルな情報が手に入ります。

  • 知り合いに聞く
  • 大学の卒業生から探す
  • IT交流会で人脈を増やす
  • インターンシップに参加する
  • SNSを活用する

職場で働いている人を探すには労力がかかりますがメリットも大きいため、可能な限り探してみてください。

入ってはいけないブラック企業の一覧

夜中まで仕事が終わらないブラック企業

厚生労働省が調査を委託している安全衛生優良企業マーク推進機構のHPで、ブラック企業を検索できます。

応募するIT企業がブラック企業に該当しないか、事前にチェックしてみましょう。

ブラック企業の基準は、違法な長時間労働や過労死などを防止するために国が定めた複数の取り組み内容をもとにしています。

あくまで違反が発覚した企業が対象となるため、掲載されていなければ大丈夫というわけではない点には注意してください。

IT業界全体がブラックだからやめた方がいいというネガティブな意見を目にすることもありますが、企業によって大きく異なります。

IT業界はやめとけと言われる理由についてまとめた記事もあわせてご覧ください。

関連記事:IT業界はやめとけと言われる理由は?向き不向きの特徴も解説!

ホワイト優良企業の一覧

立派なオフィスビル

安全衛生優良企業マーク推進機構のHPには、ホワイト企業ランキングTOP100が掲載されています。

2024年1月版のランキングから、IT関連の事業をおこなっている企業に絞った一覧を記載するので、IT企業選びの参考にしてください。

順位企業名
1株式会社ドコモCS北陸
2YKKビジネスサポート株式会社
3株式会社日東システムテクノロジーズ
4株式会社ドコモCS北海道
5NTTテクノクロス株式会社
6株式会社ドコモCS東北
7SCSK株式会社
8東日本電信電話株式会社
9MS&ADシステムズ株式会社
10ブリヂストンソフトウェア株式会社
11株式会社NTTドコモ
12ユニアデックス株式会社
13株式会社エヌ・ティ・ティ・データ・フロンティア
14リコーITソリューションズ株式会社
15株式会社エヌ・ティ・ティ・データ
16BIPROGY株式会社
17富士通Japan株式会社
18株式会社さくらケーシーエス
19ソフトバンク株式会社
20キヤノンマーケティングジャパン株式会社
21リコーインダストリー株式会社
22株式会社ベルシステム24
23株式会社リコー
24株式会社日立ハイテク
25JFEシステムズ株式会社
26株式会社ISTソフトウェア
27富士ソフト株式会社
28NECネッツエスアイ株式会社
29コネクシオ株式会社
参考:安全衛生優良企業マーク推進機構|ホワイト企業ランキング TOP100

まとめ|入ってはいけないIT企業を避けて充実したキャリアを築こう!

笑顔で仕事をする明るいオフィス

本記事で紹介した、入ってはいけないIT企業の特徴と起こる問題の組み合わせは下記表のとおりです。

スクロールできます
給料が
低い
スキルが
身につかない
健康やメンタルに
問題が起こる
単純な作業ばかりさせられる
研修やスキルアップ制度が整っていない
長時間労働が常態化している
ハラスメントが横行している
女性の比率が極端に少ない
【SIer】多重下請けの下層
【SES企業】管理体制が整っていない
【自社開発企業】自社製品が売れない

入る企業によって年収や身につくスキルが大きく変わるため、企業選びは非常に重要です。

本記事を参考に入ってはいけないIT企業を避け、理想のキャリアを築きましょう。

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この記事を書いた人

JavaとAWSを主戦場として働いている常駐型の現役エンジニア集団
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