30代になって、自分の昇給額に不安を感じ始めている方もいるのではないでしょうか。
同年代の昇給額と比較して、自分の昇給額が低いのではないかと気になる方もいるでしょう。
「30代の平均昇給額ってどれくらいなの?」
「もっと昇給させるにはどうしたらいいの?」
本記事では、昇給額に疑問や不安を抱えている30代の方に向けて、昇給に関する情報をわかりやすく解説します。
自分の昇給状況を客観的に判断し、キャリアプランを見直すきっかけになるため、ぜひ最後までご一読ください。
30代の平均昇給額よりも自分の昇給額が低いと感じ、将来に不安を抱える方は、IT業界への転職もおすすめです。
IT業界は人材不足で国も力を入れている状況で、30代未経験からでも転職成功している人は多くいます。
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昇給制度には6つの種類がある
昇給とは、勤続年数や仕事の実績に応じて行われる基本給の引上げのことです。
昇給を決めるための制度は、主に以下の6つの種類があります。
昇給制度 | 内容 |
---|---|
自動昇給 | 勤続年数に応じて昇給する |
考課昇給 | 個人の実績や評価を基準にして昇給する |
臨時昇給 | 不定期で社員の功労に対して昇給する |
定期昇給 | 時期を決めて定期的に行われる昇給 |
普通昇給 | 従業員の技能、職務遂行能力の向上にあわせた昇給 |
特別昇給 | 特殊な職務の功労や、大きな実績があった従業員に対して特別に行われる昇給 |
もっとも一般的な昇給制度は定期昇給で、企業が毎年一定の時期に1〜2回実施し、年齢や勤続年数、役職などに応じて昇給額が決まります。
30代の平均昇給額はいくら?同年代と比較
厚生労働省が公表している「賃金構造基本統計調査」によると、30代の平均昇給額は以下のとおりです。
・30代前半の賃金と昇給額(男女計)
年度 | 賃金 (円) | 対前年増減率 (%) | 昇給額 (円) |
---|---|---|---|
令和2年 (2020) | 274,400 | -0.3 | -1,400 |
令和3年 (2021) | 275,800 | 0.5 | 1,400 |
令和4年 (2022) | 281,000 | 1.9 | 5,200 |
令和5年 (2023) | 286,000 | 1.8 | 5,000 |
・30代後半の賃金と昇給額(男女計)
年度 | 賃金 (円) | 対前年増減率 (%) | 昇給額 (円) |
---|---|---|---|
令和2年 (2020) | 305,200 | 0.2 | 200 |
令和3年 (2021) | 305,000 | -0.1 | -200 |
令和4年 (2022) | 312,500 | 2.5 | 7,500 |
令和5年 (2023) | 314,800 | 0.7 | 2,300 |
令和2〜5年の昇給額から平均昇給額を計算すると、30代前半が2,550円、30代後半は2,450円でした。
昇給の平均額を3つのケースごとに紹介
昇給の平均額を、以下の3つのケースごとに紹介します。
企業の業種や性別など視点を変えて昇給額を確認することで、自分の労働条件と一致する平均昇給額が把握しやすくなるため、ぜひ参考にしてください。
産業別の平均昇給額
厚生労働省が公開している「賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、産業別の平均昇給額は以下のとおりです。
産業別 | 令和5年 |
---|---|
鉱業、採石業、砂利採取業 | 18,507円 |
建設業 | 12,752円 |
製造業 | 9,774円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 10,131円 |
情報通信業 | 15,402円 |
運輸業、郵便業 | 6,616円 |
卸売業、小売業 | 8,763円 |
金融業、保険業 | 10,637円 |
不動産業、物品賃貸業 | 11,560円 |
学術研究、専門・技術サービス業 | 10,642円 |
宿泊業、飲食サービス業 | 8,401円 |
生活関連サービス業、娯楽業 | 6,832円 |
教育、学習支援業 | 7,682円 |
医療、福祉 | 3,616円 |
サービス業(他に分類されないもの) | 6,343円 |
産業全体の平均額 | 9,844円 |
企業規模ごとの平均昇給額
厚生労働省が公開している「賃金引上げ等の実態に関する調査」によると、企業規模ごとの平均昇給額は下記のとおりです。
企業規模 | 令和5年 |
---|---|
5,000人以上 | 12,394円 |
1,000~4,999人 | 9,676円 |
300~999人 | 9,227円 |
100~299人 | 7,420円 |
平均昇給額 | 9,679円 |
基本的には、企業規模が大きくなるほど昇給額も増えています。
男女別の平均昇給額
厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」より、男女別の賃金について紹介します。
・男女計の賃金増減率
年度 | 賃金 | 対前年増減率 (%) |
---|---|---|
令和元年 (2019) | 306,000 | 0.5 |
令和2年 (2020) | 307,700 | 0.6 |
令和3年 (2021) | 307,400 | -0.1 |
令和4年 (2022) | 311,800 | 1.4 |
令和5年 (2023) | 318,300 | 2.1 |
・男性の賃金増減率
年度 | 賃金 | 対前年増減率 (%) |
---|---|---|
令和元年 (2019) | 336,100 | 0.1 |
令和2年 (2020) | 338,800 | 0.8 |
令和3年 (2021) | 337,200 | -0.5 |
令和4年 (2022) | 342,000 | 1.4 |
令和5年 (2023) | 350,900 | 2.6 |
・女性の賃金増減率
年度 | 賃金 | 対前年増減率 (%) |
---|---|---|
令和元年 (2019) | 249,800 | 1.4 |
令和2年 (2020) | 251,800 | 0.8 |
令和3年 (2021) | 253,600 | 0.7 |
令和4年 (2022) | 258,900 | 2.1 |
令和5年 (2023) | 262,600 | 1.4 |
男女計の賃金増減率を計算したとき、2.1%と上昇率が前年よりも高まっていました。
2021年以外は前年よりも賃金が上昇しており、毎年0.5%~2%程度の昇給が行われていることがわかります。
昇給とベースアップの違い
昇給とは、会社の人事評価制度に応じて個人の仕事ぶりや成果、能力などが評価されて給与が上がることです。
一方、ベースアップは、会社全体の基本給を一律に引き上げることを指します。
どちらも給与アップにつながる制度ですが、個人の評価が反映されるのは昇給と覚えておきましょう。
30代の昇給に必要なことは3つ
30代の昇給に必要なことは、以下の3つです。
30代では、積み上げてきた経験や実績を活かした仕事も求められます。
指示された仕事をするだけでは昇給が難しくなるため、昇給するために必要なことを事前に確認しておきましょう。
仕事で成果を上げる
30代で昇給するには、仕事で目に見える成果を上げることが必要です。
企業は業績に貢献した社員を評価して昇給させるため、以下のような会社の利益につながる提案や行動を心がけると昇給につながります。
- 新たな顧客を獲得する
- コスト削減につながる施策を実施する
企業が望むような働き方で成果を出せる存在になれば、昇給のチャンスにも恵まれるでしょう。
経験と実績をアピールする
昇給には、自分の経験と実績をアピールすることも欠かせません。
日々の仕事の中で、自分がどのような成果を出したのかを記録に残しておくことも大切です。
上司との面談や個人評価シートへ記載する際に、自分の実績や経験を具体的な数字を示してアピールできれば、昇給につながる可能性は高まります。
上司との関係性を良好に保つ
上司との良好な関係を維持することも、昇給のためには重要な要素です。
昇給は直属の上司の評価に影響されるため、上司のよい評価を得られれば、昇給の可能性が高まります。
たとえば、次のような態度で接すると上司からの印象もよくなります。
- 仕事の進捗を報告する
- 真摯な態度で仕事に取り組む姿勢を見せる
- 個人で解決が難しい問題は上司に相談しながら進める
上司との関係性を良好に保ち、昇給のチャンスをつかみましょう。
30代で昇給できないときは転職を検討した方がよい理由3つ
30代で昇給できないときに転職を検討した方がよい理由は、以下の3つです。
自分が成果を出していても、昇給に結びつかないケースがあります。
昇給が見込めない場合は、転職という選択肢も検討してみましょう。
売り上げが伸びている業界の方が昇給しやすい
売り上げが伸びている業界の企業は、業績がよいことを理由に従業員の待遇改善に積極的です。
たとえば、IT業界では、DX(デジタルトランスフォーメーション)の流れを受けて、企業のIT投資が活発化しています。
ITエンジニアの需要も高まり、優秀な人材の確保に向けて高い給与を提示するケースが増えています。
企業の業績や方針で昇給していない可能性がある
勤務先の業績や方針が理由で、昇給が抑えられている可能性もあります。
- 企業の業績が悪く昇給できない
- 方針として昇給を抑えることが決められている
企業の業績や方針など、自分の能力だけでは改善できない要素があると、昇給が非常に難しくなります。
会社の業績や方針を見極め、昇給が期待できる環境を探しましょう。
将来への不安を払拭できる
昇給が見込める環境へ転職できると、将来への不安を払拭できます。
特に30代は、結婚や出産、住宅購入など、人生の大きなイベントが重なりやすい時期でもあります。
昇給を望めない状況が続くと、将来への不安を感じてしまう方もいるでしょう。
新たな環境を求めて、30代からIT業界を選択した方の事例を2つ紹介します。
IT業界転職例1|教職からITエンジニアへ転職
公立中学校の理科教諭からITエンジニアへ転職した事例を紹介します。
前職のパソコンスキルはExcelやWordなど事務作業レベルでした。
しかし、約500から600時間の学習を経て、2023年12月から2024年2月の間に転職活動を行い、見事ITエンジニアとして転職成功しました。
将来への不安を払拭するために行動を起こせば、未経験の業種でも働ける事例として参考にしてください。
関連記事「最初が1番苦しかった!RaiseTechのサポートをフル活用して乗り越え、インフラエンジニアへ」にて、転職するまでの活動を詳しく紹介しています。
興味のある方は、あわせてご一読ください。
IT業界転職例2|39歳未経験からITエンジニアへ転職成功
39歳未経験でITエンジニアを目指し、サービス業から転職成功された事例を紹介します。
パソコンのスキルはExcelやWordなどを使った事務作業ができるレベルからスタートし、600時間の学習を経て転職を果たしました。
コロナ禍によりサービス業界全体が大打撃を受け、自分でコントロールできない状況に不安を覚えたため、転職に向けた活動を始めました。
転職活動では書類選考で苦戦しながらも、見事に目指していた第一志望の企業に転職され、将来への不安を払拭できました。
関連記事「39歳未経験からAWSパートナー企業への就職を成功!苦しい時期を乗り越えてAWSエンジニアへ」にて、ITエンジニアになって不安を払拭するまでの過程が詳しく紹介されています。
将来に不安を感じて悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
30代で平均昇給額に不満ならキャリアプランを見直そう
30代の平均昇給額は、公開されているデータから約5,000円です。
しかし、これはあくまで平均値であり、働く環境や個人差が大きいのも実情です。
特に、売り上げが伸びている業界や、自分のスキルを活かせる企業への転職は、昇給アップのチャンスにつながります。
30代はキャリアの転換期であるため、不満を感じているならキャリアプランから見直し、昇給できる道を探していきましょう。
未経験から転職を成功させている方も多数いるため、少しでもIT業界に興味がある方はRaiseTechの公式LINEにぜひ登録してみてください。
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