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「公務員からAIエンジニアに転職できますか」
「安定を手放すことになるので、踏み切れません」
この記事は、そんな迷いを持って「AIエンジニア 公務員から」と検索したあなたのために書きました。
結論から言うと、技術は学べます。難しいのはそこではありません。公務員からの転職で最も大きいのは、仕事の進み方が変わることです。決まった手順で確実に進める働き方から、決まっていないことを決めながら進める働き方に移ります。ここを織り込まずに動くと、技術の壁より先につまずきます。
この記事では、何が変わるか、いまの経験が値札になる場所、辞める前に確かめること、在職中にできること、避けたい進め方を解説します。
RaiseTech(レイズテック)は、受講者数2,500名超え!現役エンジニアが講師を務めるAIエンジニア育成のオンラインスクールです。未経験からのエンジニア転職を支援してきた現場で見てきたリアルな情報をもとにお伝えします。
変わるのは技術より「進み方」
技術は時間をかければ身につきます。それより大きいのは、仕事の進め方そのものが変わることです。

| いまの働き方 | 移ったあと | |
|---|---|---|
| 手順 | 決まっている。前例に沿って進める | 決まっていないことを決めながら進む |
| 速度 | 確実さを優先する。合意を積み上げる | 試して直す。合っているか分からないまま動く |
| 結果の見え方 | 年単位のこともある | 短い周期で出る。出ないこともはっきり分かる |
| 判断の範囲 | 決裁の流れがある | 自分で決める範囲が広い |
| やり直し | 避ける設計になっている | 前提になっている。やり直すことが仕事 |
5行目が、最も大きい違いです。AIの仕事は、試してうまくいかなかったら別の手を試す、の繰り返しです。「失敗しないように進める」訓練を受けてきた人ほど、ここに違和感を持ちます。
これは能力の問題ではありません。求められる動き方が逆だということです。前例のないことを、途中で間違えながら進める。この進め方に抵抗がないかどうかが、技術より先に問われます。
3行目についても補足します。結果が短い周期で出るということは、うまくいかなかったことも早く分かるということです。年単位で進める仕事に慣れていると、数週間で「この方向は駄目だった」と判断して捨てる進め方に戸惑います。捨てることが無駄ではなく、必要な工程だという前提に慣れるまで、少し時間がかかります。
もう1つ。2行目の「速度」は、人によっては魅力に感じる部分です。決めたことがその週のうちに形になる。この手応えを求めて移る人もいます。自分がどちらに感じるかで、判断が変わります。
公務員の経験が値札になる場所
削って書く必要はありません。技術の現場で足りていない部分を持っています。

| 公務員でやってきたこと | AI関連の仕事でどう効くか |
|---|---|
| 制度やルールを正確に読む | そのまま要件の読み取りです。仕様の細かい条件を落とさずに拾える人は貴重です |
| 文書に残す | この職種では、試したことと結果を文章で残す習慣が重要です。ここが得意なのは強みです |
| 利害が違う相手と合意を作る | AIを導入する場面では必ず調整が発生します。技術者が苦手にしやすい部分です |
| 説明責任を前提に動く | 「なぜその判断をしたか」を説明できることは、この職種でも評価されます |
| 公共のデータを扱ってきた | 行政分野のAI案件では、データの意味が分かる人が求められます |
2行目について1つ付け加えます。この職種では、試したことと結果を残していない人が意外に多くいます。頭の中では覚えていても、後から他人が追えない。記録を残す習慣が身についているだけで、チームの中では重宝されます。これは技術の深さとは別の軸で評価される部分です。
1行目と4行目が、特に代えがききません。AIの仕事では「なぜこの作りにしたのか」を説明する場面が頻繁にあります。説明責任を前提に動いてきた人は、ここで強みが出ます。
3行目も実務では重く効きます。AIを業務に入れるとき、反対する人は必ず出ます。判断を機械に任せることへの懸念、既存の手順が変わることへの抵抗。これを正面から受けて、関係者の合意を作る作業が発生します。利害の違う相手と話をまとめてきた経験は、技術では代替できない部分です。
5行目は、行き先によっては大きな武器になります。自治体や官公庁向けの案件を扱う会社では、制度と現場の両方が分かる人が足りていません。「公務員から転職した」という経歴が、そのまま評価される領域があります。
辞める前に確かめること
ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。勢いで辞めると、戻るのが難しい選択になります。

| 確かめること | なぜか |
|---|---|
| ① 在職のまま、小さく1つ作れるか | これが最も確実な判断材料です。作る過程で、自分が楽しいと感じるかが分かります |
| ② 試行錯誤が苦でないか | うまくいかない状態が続くことに耐えられるか。前章の5行目です |
| ③ 退職手当や年金の扱い | 制度が複雑で、勤続年数や区分で変わります。人事部門や共済の窓口で、自分の条件を確認してください |
| ④ 収入が下がる期間を許容できるか | 未経験で入る場合、一時的に下がることがあります。生活の見通しを立ててください |
| ⑤ 副業の可否 | 在職中にできることの幅が変わります。規程を確認してください |
①が決定的です。「AIエンジニアになりたい」という気持ちと、「実際にやってみて面白いと感じるか」は別です。辞める前に、手を動かして確かめてください。
③について補足します。退職手当や年金の扱いは、勤続年数や所属の区分によって変わり、一般論で書けません。ここは必ず、自分の所属先の担当部署で確認してください。ネットの情報で判断しないでください。
④についても現実的に書いておきます。未経験で入る場合、最初の年収は下がることがあります。ただし下がり方は入る会社と、持っている材料で変わります。在職中に作ったものがあるかどうかで、提示される条件が変わることは珍しくありません。「下がる前提」と「どこまで下がるか」は別の話なので、材料を揃えてから判断してください。
⑤も重要です。副業が認められるかどうかで、在職中に作れる実績の幅が変わります。報酬を受け取らない形であれば問題にならない場合もあります。規程を自分で読んでから動いてください。
在職中にできること
辞める前にやれることは、思っているより多くあります。

| できること | なぜ効くか |
|---|---|
| いまの業務を1つ自動化してみる | 庁内で使える範囲でかまいません。手順が決まっている作業なら題材になります |
| 庁内のデジタル関連の業務に手を挙げる | 業務として経験を積めます。経歴としても説明しやすくなります |
| 自分の分野のデータで何か作る | 公開されているデータを使えば、持ち出しの問題を避けられます |
| 文章で記録を残す習慣を活かす | 何を試して何が分かったかを残す。この職種で評価される進め方です |
2行目が、いちばん現実的な一歩です。多くの組織でデジタル化の業務が増えており、担当できる人が足りていません。手を挙げると、業務の中で経験が積めます。辞めずに方向を変えられる可能性もあります。
データの扱いには特に注意してください。業務で扱う情報を、個人の環境や外部のサービスに持ち出すことはできません。練習には公開されているデータを使い、業務のデータに触れるのは庁内の環境に限ってください。
3行目の「公開されているデータ」についても1つ。自分が担当している分野のデータなら、何を意味する数字かが分かります。知らない分野のデータで練習するより、結果の良し悪しを判断できるぶん早く進みます。そして、その分野に詳しいという事実が、作ったものの説明にそのまま乗ります。
→ 学習の全体像はAIエンジニアになるには?未経験からの完全ロードマップ、時間の目安はAIエンジニアになるまでの勉強時間は?にまとめています。
避けたい進め方
この立場からの転職で、遠回りになりやすい形を挙げます。

| 避けたい進め方 | なぜ避けるか |
|---|---|
| 辞めてから学び始める | 戻るのが難しい選択です。在職中に確かめられることを確かめてから動いてください |
| いまの経歴を職務経歴書から削る | 制度を正確に読む力、説明責任、調整の経験は評価される部分です。薄く書くのは逆効果です |
| 「安定を捨てた」を志望理由にする | 前職への不満は、面接では次も同じ理由で辞めると読まれます。何をしたいかで語ってください |
| 資格から入る | 作るものが決まっていないと知識が定着しません。先に1つ動かしてください |
3行目について補足します。志望理由は、辞める理由ではなく、やりたいことで組み立ててください。「前例のない仕事がしたい」「自分の判断で手を動かしたい」といった形なら、前章で書いた「進み方の違い」を理解したうえでの志望だと伝わります。
2行目についても補足します。応募書類では、担当した制度名や部署名を並べるだけになりがちです。そうではなく、どんな条件が絡む業務で、どこで判断に迷い、どう整理して進めたかを書いてください。制度の名前は相手に伝わりませんが、判断の構造は伝わります。
面接で聞かれることも挙げておきます。「なぜいま変えるのか」「技術の変化についていく自信はあるか」「決まっていないことを進めた経験はあるか」。3つめは、在職中に作ったものがあれば答えられます。
最後に、行き先の選び方も1つ。最初から民間のサービス開発に飛び込むより、行政向けの案件を扱う会社を見るほうが、経歴が活きやすい場合があります。制度の背景が分かる人は限られており、そこが採用の理由になることがあるためです。求人を探すときは、職種名だけでなく、その会社がどの分野の顧客を持っているかも見てください。
→ 選考の実態は未経験からAIエンジニアになれる?現実的なルートと失敗パターン、転職で失敗する型はAIエンジニア転職の失敗パターンにまとめています。
未経験からAIエンジニアを目指すなら
辞める前に判断するには、一度「作ってみる」必要があります。ただし、自分が作ったものが実務の水準に届いているかは、比べる相手がいないと分かりません。ここが分からないまま辞めるかどうかを決めるのは、避けたいところです。
未経験からエンジニアになった受講生の実績
「本当に未経験からなれるのか」は、実際になった人を見るのが一番早いです。いずれもAWS・Javaコースの卒業生ですが、「未経験から学び、ポートフォリオを作り、転職する」という道筋はAI関連でも同じです。
事例①:完全未経験から半年でWebエンジニアへ|年収250万円→600万円
プログラミング完全未経験からJavaコースを受講し、受講開始から半年でWebエンジニアとして転職。年収は250万円から600万円へと2倍以上になり、フルリモート・残業ゼロの働き方を実現しました。
特筆すべきは「半年」というスピードです。特別な才能があったわけではなく、講義に毎週出席し、分からないことをその週のうちに質問で解消する、という当たり前のことを止めずに続けた結果でした。
事例②:30代後半・未経験からクラウドインフラエンジニアへ|初年度から年収600万円
30代後半、AWS未経験からAWSコースを受講。キャリアチェンジ後の最初の職場で年収600万円に到達し、フルリモートで働いています。
「30代後半では遅い」という不安を持つ方は多いですが、この事例はそれを覆しています。前職までの社会人経験は、エンジニアになってからもプロジェクトの進め方や顧客とのやり取りで強みになります。年齢は壁ではなく、むしろ武器になり得ます。
事例③:AWSを武器に差別化|本業+副業で年収800万円・フルリモート
AWSコースで学んだスキルを武器に、フルリモート勤務のエンジニアとして転職。本業と副業を合わせて年収800万円を達成しました。
ポイントは「差別化」です。エンジニアの数は多くても、クラウドやAIといった需要の高い領域を扱える人は限られます。学ぶ領域を選ぶことが、そのまま市場価値の差になる。AI関連を目指す方にとっても、まさに同じ構造が当てはまります。
まとめ|技術より先に、進み方が変わる
この記事のポイントを3つにまとめます。
- 技術は学べる。大きいのは進み方の違い。決まった手順で確実に進める働き方から、決まっていないことを決めながら、間違えながら進める働き方に移ります。ここに抵抗がないかが、技術より先に問われます。
- いまの経験は値札になる。制度を正確に読む力、文書に残す習慣、説明責任を前提に動くこと。どれも技術の現場で足りていない部分です。職務経歴書から削らないでください。
- 辞める前に、在職のまま小さく1つ作る。作ってみて面白いと感じるかが、最も確実な判断材料です。あわせて退職手当・年金の扱いと副業の可否を、自分の所属先で確認してください。
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