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「新卒でいきなりAIエンジニアになれますか」
「研究室でAIをやっていないと無理でしょうか」
この記事は、そんな不安を持って「AIエンジニア 新卒」と検索したあなたのために書きました。
結論から言うと、新卒でAIに関わる職に就くことは可能です。ただし「AIエンジニア」という名前の枠が全社にあるわけではありません。多くの会社では、まずエンジニアとして採用され、配属や異動でAIに関わる仕事に入ります。ここを取り違えると、募集が見つからずに焦ることになります。
この記事では、新卒の採用枠の3タイプ、時期別に何を準備するか、研究とは別に作るもの、選考で見られる点、そして第一志望に届かなかったときの回り道を解説します。
RaiseTech(レイズテック)は、受講者数2,500名超え!現役エンジニアが講師を務めるAIエンジニア育成のオンラインスクールです。未経験からのエンジニア転職を支援してきた現場で見てきたリアルな情報をもとにお伝えします。
新卒の採用枠は3タイプある
「AIエンジニア」で求人を探して見つからないのは、枠の名前が違うからです。

| 枠 | 入り口 | 入社後 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ① 研究職・リサーチャー | 修士・博士が前提のことが多い。論文や学会発表が評価対象 | 手法そのものを研究する | 研究室でそのテーマを続けてきた人 |
| ② エンジニア職(職種別採用) | 機械学習エンジニア、データサイエンティストなどの名前で募集 | 最初から該当チームに配属 | 学部・修士で制作物がある人 |
| ③ 総合職・エンジニア一括採用 | 配属は入社後に決まる | まず別の開発を担当し、異動でAIへ | 会社を選びたい人。数は一番多い |
数でいうと、③が圧倒的に多く、①が一番少ないです。②は増えてきていますが、大手でも数名から十数名という規模が普通です。
ここで大事なのは、③から入っても遠回りとは限らないということです。AIを本番のシステムに組み込む仕事では、ソフトウェア開発の基礎がそのまま効きます。むしろ③で開発の型を身につけてから移るほうが、あとで詰まりにくいという面もあります。
もう1点、②を狙う場合の注意です。職種別採用は、入り口が狭いぶん配属のずれが起きにくいという利点があります。一方で、入社後に「やはり別の領域をやりたい」となったときの動きにくさもあります。学生のうちに領域を確定させるのは難しいので、③で入って社内を見てから決めるという選び方も十分に合理的です。どちらが正解ということはありません。
→ 職種の違いはAIエンジニアの種類一覧、隣の職種との違いはAIエンジニアとデータサイエンティストの違いにまとめています。
もう1つ知っておきたいのが、応募の時期が会社ごとに違うことです。一括採用のスケジュールに乗る会社もあれば、通年で募集していて随時選考する会社もあります。エンジニア職は後者が増えています。「就活が始まってから探す」のではなく、気になる会社は3年の早いうちに採用ページを見ておいてください。募集要項に書かれている必須条件と歓迎条件が、そのまま準備すべきものの一覧になります。
学部・学科はどこまで関係するか
情報系でなければ不利、とは言い切れません。ただし枠によって重みが違います。

- ① 研究職:出身研究室とテーマが直接見られます。ここは学歴・専攻の影響が大きい枠です
- ② エンジニア職:専攻より制作物とコードが見られます。文系・非情報系でも通る例があります
- ③ 総合職:専攻の指定が無いことが多く、入社後の配属で決まります
つまり、情報系でないなら②と③を狙うのが現実的です。そして②で戦うために必要なのが、次の章で書く「研究とは別に作るもの」です。
文系から目指す場合も、②と③が現実的な入り口です。ただし「文系だから不利」と考えるより、「制作物が無いと不利」と考えるほうが正確です。情報系の学生は課題や研究で自然にコードを書く量が増えます。その差を埋めるのが、自分で決めた題材で作るという行為です。
数学については、学部レベルの線形代数と統計が分かっていれば、入り口としては足ります。足りない分は必要になった時点で埋めるほうが早いです。
→ 大学・大学院の要否はAIエンジニアに大学は必要?、数学の範囲はAIエンジニアに必要な数学にまとめています。
時期別|いつ何を準備するか
新卒の一番の武器は時間です。使い方を先に決めてください。

| 時期 | やること |
|---|---|
| 学部1〜2年 | Pythonの基礎と、表形式データの扱い。ここは急がなくてよい |
| 学部3年前半 | 小さくても自分で決めた題材で1つ作る。動くところまで持っていく |
| 学部3年夏〜秋 | インターンに応募する。ここが最大の分岐点です |
| 学部3年冬〜4年 | 作ったものを整理し、説明できる形にする。選考が始まる |
強調したいのは3行目です。エンジニア職の新卒採用は、インターン経由の比重が大きいのが実情です。夏のインターンに出すには、春の時点で応募できる状態になっている必要があります。逆算すると、制作物は3年の前半までに1つ用意しておきたいことになります。
すでに時期を過ぎている場合でも、間に合わないわけではありません。秋冬のインターンや、通年採用の枠があります。今から始める場合は、規模を欲張らず、1か月で1つ完成させるほうが結果的に早く進みます。
インターンを選ぶときは、期間より中身を見てください。1日の説明会型と、数週間の就業型では得られるものがまったく違います。就業型で実際のコードに触れられるものを選ぶと、そこでの経験がそのまま次の選考で話せる材料になります。応募先は1社に絞らず、複数出して落ちる前提で動くほうが結果的に早く進みます。
研究とは別に、作るものを1つ持つ
研究テーマがそのまま選考で効くのは①の枠だけです。②と③では、研究の話は伝わりにくいことがあります。

理由は単純で、見ている観点が違うからです。
| 研究 | 選考用の制作物 | |
|---|---|---|
| 評価される点 | 新しさ、手法の妥当性 | 動くこと、判断の筋道 |
| 説明の相手 | 同じ分野の人 | 分野外の人 |
| 聞かれること | なぜその手法か | なぜその題材か、なぜその設計か |
作るものは大がかりでなくて構いません。「自分が困っていることを、データを使って少し減らす」くらいの規模で十分です。大事なのは、題材を自分で決めたことと、うまくいかなかった部分を説明できることです。
精度の数字を上げることに時間を使いすぎないでください。言語を覚えることはスタートライン。現場で価値が出るのは、何を作るかを設計し、AIに正しく指示し、出力をレビューして品質を担保する力です。選考で聞かれるのも、そこです。
作ったものは、コードを公開できる状態にしておいてください。読み手が最初に見るのは、動くかどうかより「他人が読める形になっているか」です。説明の文章、動かし方の手順、何ができて何ができないか。この3つが書いてあるだけで、印象は変わります。
→ 作り方はポートフォリオの作り方、題材で詰まったら何から始めるかを見てください。
選考で見られる3つ
新卒の選考は、今できることより「これから伸びるか」を見ています。

- ① 自分で決めて進めたか:課題として出されたものか、自分で決めたものか。ここが最初に見られます
- ② 詰まったときにどうしたか:何を調べ、何を試し、何を捨てたか。うまくいった話より、詰まった話のほうが評価されます
- ③ 分野外の人に説明できるか:面接官が機械学習の専門家とは限りません。用語を並べず、何の役に立つかから話せるか
選考の途中でコーディングテストが入ることもあります。出るのは機械学習の手法ではなく、基本的なプログラミングです。配列や文字列の処理、計算量の考え方。ここは対策すれば点が取れる部分なので、選考が始まる前に一度通しておいてください。
②について補足します。「エラーが出たので別の手法に変えました」では弱いです。なぜそのエラーが出たのかを切り分け、原因を特定したうえで判断した、という筋道が要ります。作業中にメモを残しておくと、ここで効きます。
年収の話は選考の終盤で出ますが、新卒の段階では会社ごとの体系で決まる部分が大きく、職種で大きく変わるものではありません。
③についても一言。専門用語を使わずに説明する練習は、1人でもできます。作ったものを、機械学習を知らない友人や家族に3分で説明してみてください。相手が「何の役に立つのか」を言い返せたら伝わっています。詰まった場所が、そのまま面接で詰まる場所です。
→ 面接の準備はAIエンジニアの面接対策、年収の考え方はAIエンジニアの年収にまとめています。
第一志望に届かなかったとき
新卒でAI職に入れなくても、道は閉じません。

| ルート | 中身 | 期間の目安 |
|---|---|---|
| 開発職で入って異動 | Web・業務システムの開発で経験を積み、社内でAIに関わる部署へ移る | 2〜3年 |
| データに近い職で入る | データ分析、データ基盤の運用。機械学習の手前の工程から入る | 1〜3年 |
| 大学院に進む | 研究職を狙うなら有効。ただし「進学すれば入れる」わけではない | 2年 |
1つ目が一番多い経路です。会社を選ぶときに「AIを使った機能が本番で動いているか」を確認しておくと、異動の可能性が読めます。技術ブログや、面接での逆質問で確かめてください。検証だけで止まっている会社だと、異動先そのものが無いことがあります。
2つ目のルートは見落とされがちです。データ分析やデータ基盤の仕事は、機械学習の手前にあって求人数も多いです。データがどう集まり、どう汚れているかを知っている人は、あとでモデルを作る側に回ったときに強くなります。遠回りに見えて、実務では近道になることがあります。
3つ目は慎重に決めてください。進学は研究をしたい人のための選択で、就職の先送りには向きません。修士の2年間で何をやるかが決まっていないなら、先に働いて判断材料を増やすほうが確実です。
→ 未経験からの道筋は未経験からAIエンジニアへ、20代の動き方は20代からAIエンジニアになるにはにまとめています。
未経験からAIエンジニアを目指すなら
新卒の選考で差がつくのは、研究の中身そのものより「何を作り、どう判断したか」を説明できるかです。そこを詰める相手が学内にいないと、ガクチカの言い換えで止まります。
未経験からエンジニアになった受講生の実績
「本当に未経験からなれるのか」は、実際になった人を見るのが一番早いです。いずれもAWS・Javaコースの卒業生ですが、「未経験から学び、ポートフォリオを作り、転職する」という道筋はAIエンジニアでも同じです。
事例①:完全未経験から半年でWebエンジニアへ|年収250万円→600万円
プログラミング完全未経験からJavaコースを受講し、受講開始から半年でWebエンジニアとして転職。年収は250万円から600万円へと2倍以上になり、フルリモート・残業ゼロの働き方を実現しました。
特筆すべきは「半年」というスピードです。特別な才能があったわけではなく、講義に毎週出席し、分からないことをその週のうちに質問で解消する、という当たり前のことを止めずに続けた結果でした。
事例②:30代後半・未経験からクラウドインフラエンジニアへ|初年度から年収600万円
30代後半、AWS未経験からAWSコースを受講。キャリアチェンジ後の最初の職場で年収600万円に到達し、フルリモートで働いています。
「30代後半では遅い」という不安を持つ方は多いですが、この事例はそれを覆しています。前職までの社会人経験は、エンジニアになってからもプロジェクトの進め方や顧客とのやり取りで強みになります。年齢は壁ではなく、むしろ武器になり得ます。
事例③:AWSを武器に差別化|本業+副業で年収800万円・フルリモート
AWSコースで学んだスキルを武器に、フルリモート勤務のエンジニアとして転職。本業と副業を合わせて年収800万円を達成しました。
ポイントは「差別化」です。エンジニアの数は多くても、クラウドやAIといった需要の高い領域を扱える人は限られます。学ぶ領域を選ぶことが、そのまま市場価値の差になる。AIエンジニアを目指す方にとっても、まさに同じ構造が当てはまります。
まとめ|枠の名前ではなく、中身で探す
この記事のポイントを3つにまとめます。
- 「AIエンジニア」という名前の新卒枠は多くない。研究職・エンジニア職・総合職の3タイプがあり、数が一番多いのは総合職です。そこから異動で入る人が多くいます。
- 研究とは別に、自分で題材を決めた制作物を1つ持つ。見られているのは精度の数字ではなく、なぜその題材か・なぜその設計かを説明できるかです。
- エンジニア職はインターン経由の比重が大きい。夏のインターンに出すなら、学部3年の前半までに制作物を用意しておきたいところです。
職種の違いはAIエンジニアの種類一覧、全体の道筋はAIエンジニアになるにはにまとめています。
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