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「SESからAIエンジニアに移れますか」
「経歴が細かく分かれていて、職務経歴書が書きにくいです」
この記事は、そんな悩みを持って「AIエンジニア SESから」と検索したあなたのために書きました。
結論から言うと、SESからの転向は可能です。ただし「SESだから不利」ではなく、「経歴の書き方で損をしている」ことのほうが多いのが実情です。同じ経験でも、書き方を変えるだけで通過率が変わります。
この記事では、SES経験のどこが評価されるか、評価されにくい書き方、いまの現場を選べないときにできること、抜け出す3つのルート、面接で聞かれる点を解説します。
RaiseTech(レイズテック)は、受講者数2,500名超え!現役エンジニアが講師を務めるAIエンジニア育成のオンラインスクールです。未経験からのエンジニア転職を支援してきた現場で見てきたリアルな情報をもとにお伝えします。
SES経験は不利ではない。書き方で損をしている
採用する側が気にしているのは契約形態ではなく、何をどこまで担当したかです。

| 損をする書き方 | 評価される書き方 |
|---|---|
| 常駐先A/常駐先B/常駐先C と並べるだけ | 担当した工程と、そこで何を改善したかを案件ごとに1〜2行 |
| 「テスト工程を担当」 | 「テスト設計から担当し、退行テストを自動化して実行時間を短縮」 |
| 使用技術を羅列する | その技術で何を判断したかを添える |
| 短期案件を全部書く | 近い3〜4件に絞り、残りは「ほか〇件」とまとめる |
この4つは、どれも「事実を足す」のではなく「書き方を変える」だけの作業です。新しい経験を積まなくても今日できます。
1行目が最も多い損です。常駐先の名前は、読み手にとってほとんど情報になりません。読み手が知りたいのは「入社後にどこから任せられるか」で、それは工程と裁量の話です。
4行目も効きます。案件数が多いこと自体は悪くありませんが、全部を同じ密度で書くと、どれも浅く見えます。応募先に近い案件を選んで厚く書き、残りはまとめてください。
2行目の差も大きいです。「テスト工程を担当」は、読み手からすると指示どおりに手を動かしたのか、設計から関わったのかが分かりません。同じ仕事でも、何を決めたかを1つ添えるだけで情報量が変わります。決めたことが思い当たらない場合は、「なぜその順番でやったか」を思い出してください。そこにたいてい判断が入っています。
→ 書き方はAIエンジニアの職務経歴書にまとめています。
そのまま活きる経験
SESで身についたもののうち、AI関連の現場でも効くものははっきりしています。

- 短期間で環境に慣れる力:現場が変わるたびに立ち上げてきた経験は、そのまま入社後の立ち上がりの速さになります
- 他社の人と進める調整力:AIを本番に入れるときは、事業側やインフラ側との調整が必ず発生します
- 既存システムを読む力:AIを組み込む先は、たいてい既存のシステムです。ゼロから作る仕事ばかりではありません
- ドキュメントを残す習慣:引き継ぎ前提で書いてきた人は、この習慣がすでにあります
3つ目が見落とされやすい強みです。AI関連の求人で不足しているのは、モデルを作る人より「既存の仕組みにAIを載せられる人」です。他人が書いたコードを読んで手を入れる作業に慣れているのは、研究出身の人にはない持ち味になります。
逆に、SESでは身につきにくい部分もはっきりしています。作るものを決める経験と、長期で運用して改善を回した経験です。案件が変わると引き継いで抜けるため、自分が作ったものがその後どうなったかを見届けにくい。ここは転職後に埋める部分だと割り切って、面接でも正直に話してください。
→ 職種の違いはAIエンジニアの種類一覧、運用側の職種はMLOpsエンジニアとはにまとめています。
現場を選べないときにできること
配属は選べなくても、成果物は自分で作れます。

| できること | 中身 |
|---|---|
| いまの現場の作業を自動化する | 試験結果の集計、ログの確認、報告書の作成。実際に使われたものは強い材料 |
| 担当工程を1つ広げる | テストだけなら設計に、実装だけならレビューに。次の案件で交渉してみる |
| 社外で1つ作る | 自分で題材を決めた制作物。現場の制約を受けません |
1つ目は注意が必要です。常駐先のデータやコードは持ち出せません。作ったものを成果物として見せたい場合は、仕組みだけを自分の環境で作り直してください。「現場で似たものを作り、ここでは自分のデータで再現した」と説明できれば十分です。
あわせて、現場で触れた技術は記録に残しておいてください。案件が終わると細部を忘れます。使った技術、担当した範囲、詰まって解決したこと。この3つを案件ごとに数行ずつ残しておくと、職務経歴書を書くときに一から思い出さずに済みます。転職を決めていなくても損はありません。
2つ目は、次の案件の面談が機会になります。「テストだけでなく設計から入りたい」と伝えるだけで、通ることがあります。言わなければ、これまでと同じ役割で入ることになります。
→ 制作物の作り方はポートフォリオの作り方にまとめています。
3つ目を選ぶ場合、題材はいまの現場で感じた不便から取るのが早いです。実際の業務に近いぶん、面接で「なぜその題材か」に具体的に答えられます。まったく関係ない題材を選ぶより、話が続きます。
抜け出す3つのルート
「AI企業に直接転職」だけが道ではありません。

| ルート | 中身 | 向いている状況 |
|---|---|---|
| ① 自社開発・事業会社へ転職 | AIを使った機能を持つ会社の開発職へ。いちばん直接的 | 実務2年以上、制作物が1つある |
| ② SESのまま案件を寄せる | 営業に希望を伝え、データ・AI寄りの案件に入る | いまの会社に案件の幅がある |
| ③ 受託開発へ移る | 設計から関わる経験を積んでから、事業会社を狙う | 担当工程が狭く、①の書類が通らない |
どのルートでも共通するのは、「工程の広さ」と「自分で決めた経験」の2つを増やすことです。会社を変えること自体が目的になると、次も同じ条件で入ることになります。
②は軽く見られがちですが、現実的な一手です。会社を変えずに担当領域を変えられるので、収入を落とさずに経験を作れます。ただし案件の幅は会社によって差が大きいので、希望を出して半年動かないなら①か③に切り替えてください。
③は遠回りに見えて、書類が通らない人には有効です。「工程の広さ」が足りないことが理由で落ちている場合、そこを埋めるのが先になります。
①を狙う場合、応募先の選び方にコツがあります。「AI専業の会社」より「既存の事業にAIを載せている会社」のほうが、SESの経験が評価されやすいです。前者は研究に近い人材を求めることが多く、後者は既存システムを理解して手を入れられる人を求めています。求人票の技術欄に、AI系のキーワードと一緒に業務システム寄りの技術が並んでいれば後者です。
→ 転職先の選び方はAIエンジニアと自社開発、求人の見方は求人の探し方・見方にまとめています。
面接で聞かれること
SES出身に対しては、聞かれる点がある程度決まっています。

- 「どこまで自分で決めましたか」:指示されたとおりに作ったのか、自分で設計したのか。ここが最大の関心事です
- 「なぜ転職するのですか」:単価や待遇だけで答えない。担当したい工程の話にすると通りやすくなります
- 「案件が短いのはなぜですか」:契約の都合であれば、そう答えて問題ありません。隠すと不自然になります
- 「チームでどう動きましたか」:常駐先での立ち位置。指示待ちだったのか、提案したのか
4つ目は、常駐という立場の見え方に関わります。「決められた範囲だけやっていた」と受け取られないよう、提案した場面を1つ用意してください。会議で指摘した、手順書を直した。小さくて構いません。
1つ目が本題です。「言われたとおりに作りました」と答えてしまうと、入社後も同じだと受け取られます。小さくてよいので、自分で判断した場面を1つ用意してください。テストケースの優先順位を決めた、手順を提案して工数を減らした。その程度で構いません。
3つ目についても補足します。案件が短いこと自体を責める会社は少ないです。気にされるのは、短い理由を説明できないときと、すべての案件で同じ工程しかやっていないときです。前者は事実を述べれば済み、後者は上で書いた「工程を1つ広げる」で埋めていきます。
そして、見られているものは職種を問わず同じです。言語を覚えることはスタートライン。現場で価値が出るのは、何を作るかを設計し、AIに正しく指示し、出力をレビューして品質を担保する力です。SESでの経験は、この「設計する」部分を語れるかどうかで評価が変わります。
→ 面接の準備はAIエンジニアの面接対策、志望動機はAIエンジニアの志望動機にまとめています。
やめたほうがよい進め方
焦って動くと、同じ場所に戻ります。

| 避けたい | 何が起きるか |
|---|---|
| 次もよく調べずにSESへ移る | 会社は変わっても担当工程が変わらず、同じ悩みが続きます |
| 先に辞めてから学び始める | 収入が止まると判断が焦ります。在職中に進めてください |
| 資格を並べて書類を厚くする | 聞かれるのは工程と判断です。資格はその補足にしかなりません |
1行目を避けるには、面談で「配属先はどう決まりますか」「入社後1年で担当する工程はどこまでですか」を聞いてください。ここが曖昧な会社は、入ってからも曖昧です。
3行目についても一言。資格そのものは否定しませんが、順番の問題です。工程と判断を書けていない職務経歴書に資格を足しても、読み手の関心には答えていません。先に経歴の書き方を直し、そのうえで資格を添えてください。
SES自体が悪いわけではありません。幅広い現場を見られる利点があり、そこで工程を広げていける会社もあります。問題になるのは、工程が固定されたまま年数だけが増える状態です。いまがどちらかを見極めてから動いてください。
→ 転職の進め方はAIエンジニアへの転職、失敗例はAIエンジニア転職の失敗にまとめています。
未経験からAIエンジニアを目指すなら
SESで数年やっていると、現場で使う範囲の技術は身につきます。足りないのは技術そのものより、自分で設計して進めた経験を語れる材料です。
未経験からエンジニアになった受講生の実績
「本当に未経験からなれるのか」は、実際になった人を見るのが一番早いです。いずれもAWS・Javaコースの卒業生ですが、「未経験から学び、ポートフォリオを作り、転職する」という道筋はAIエンジニアでも同じです。
事例①:完全未経験から半年でWebエンジニアへ|年収250万円→600万円
プログラミング完全未経験からJavaコースを受講し、受講開始から半年でWebエンジニアとして転職。年収は250万円から600万円へと2倍以上になり、フルリモート・残業ゼロの働き方を実現しました。
特筆すべきは「半年」というスピードです。特別な才能があったわけではなく、講義に毎週出席し、分からないことをその週のうちに質問で解消する、という当たり前のことを止めずに続けた結果でした。
事例②:30代後半・未経験からクラウドインフラエンジニアへ|初年度から年収600万円
30代後半、AWS未経験からAWSコースを受講。キャリアチェンジ後の最初の職場で年収600万円に到達し、フルリモートで働いています。
「30代後半では遅い」という不安を持つ方は多いですが、この事例はそれを覆しています。前職までの社会人経験は、エンジニアになってからもプロジェクトの進め方や顧客とのやり取りで強みになります。年齢は壁ではなく、むしろ武器になり得ます。
事例③:AWSを武器に差別化|本業+副業で年収800万円・フルリモート
AWSコースで学んだスキルを武器に、フルリモート勤務のエンジニアとして転職。本業と副業を合わせて年収800万円を達成しました。
ポイントは「差別化」です。エンジニアの数は多くても、クラウドやAIといった需要の高い領域を扱える人は限られます。学ぶ領域を選ぶことが、そのまま市場価値の差になる。AIエンジニアを目指す方にとっても、まさに同じ構造が当てはまります。
まとめ|契約形態ではなく、工程と判断で見られる
この記事のポイントを3つにまとめます。
- SESだから不利、ではない。常駐先を並べるだけの書き方で損をしているケースが多く、担当工程と改善の内容を書くだけで見え方が変わります。
- 既存システムを読んで手を入れる力が効く。AIを組み込む先はたいてい既存のシステムです。研究出身の人にはない持ち味になります。
- 抜け出すルートは3つ。事業会社への転職、SESのまま案件を寄せる、受託で工程を広げる。書類が通らないなら、工程の広さから埋めてください。
職務経歴書はAIエンジニアの職務経歴書、転職の進め方はAIエンジニアへの転職にまとめています。
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